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椎体間固定術
(ついたいかんこていじゅつ)

除圧と固定を行う手術です。神経を圧迫している部分を切除した後、患者さん自身の骨(移植骨)や人工骨を挿入して固定します。 さらにスクリューやプレート等を使用して脊椎の安定性を高める場合(インストゥルメンテーション)があります。 前方アプローチ、後方アプローチによる手術があります。  
 

動画で見る後側方固定術(PLF)

 

動画で見る後方椎体間固定術(PLIF)

 

動画で見る経椎間孔進入による椎体間固定術(TLIF)

 

適応となる主な疾患

腰椎変性すべり症/分離すべり症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアなど  
 

術後の経過

ベッド上安静

アプローチの方法、インストゥルメンテーションの有無、痛みの程度や患者さんの状態によって異なります。 前方アプローチの場合は、術後1~3週間からの歩行が目安となります。 後方アプローチの場合は、問題がなければ術後1~2日目からの歩行が目安になります。  

腰椎の固定装具(コルセット)

患者さんの状態によって異なりますが、一般的には、骨が完全につくまでの期間(術後およそ5~6ヶ月間)はコルセットを装着します。  
 

合併症

  • 移植する骨を採取した部分(骨盤)の血腫、感染、痛みなど
  • 感染
  • 深部静脈血栓症

《前方アプローチの場合》

  • 周辺の大血管、臓器の損傷
  • スクリューの折損

《後方アプローチの場合》

  • 脊髄や神経根の損傷
  • 髄液瘻(ずいえきろう):脊髄を覆っている膜に孔があいて脳脊髄液(のうせきずいえき)が漏れて止まらなくなり、処置(手術など)が必要になる状態
  • 移植する骨を採取した部分(骨盤)の血腫、感染、痛みなど
  • スクリューやロッドの折損