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関節リウマチ

pct2c1

C1,C2亜脱臼 (エックス線写真)

骨や関節に炎症を起こし、腫れて痛む疾患です。関節を覆っている膜が炎症を起こして増殖し、骨や軟骨が徐々に破壊されていきます。手足の指の関節に痛みや腫れを伴う関節炎から始まり、やがて肘や膝、肩、頚などの関節に広がっていきます。病気の進行中には内科的な症状を伴うことも多く、全身性の疾患と言えます。
脊椎では椎間関節の変形をきたし、特に第1頚椎と第2頚椎(C1、C2)での病変が多く見られます。頚椎の病変では頚の安定性が悪くなり、ひどい場合は脊髄麻痺をきたすこともあります。胸椎や腰椎では頚椎のように不安定になることは多くありませんが、負担のかかる部位なので、リウマチによって骨がもろくなり、骨折することもしばしばあります。

原因

原因は明らかではありませんが、自己免疫疾患の一つと考えられています。体内に細菌やウイルスなどの異物が入ると、その異物に対して攻撃し排除しようとする反応が起きます。これを免疫反応といいます。正常な免疫反応では異物と自分の細胞を見分け、異物のみを選んで攻撃します。
しかし、免疫機能に問題が生じると、異物と自分の細胞の区別がつかず、自分の細胞(つまり自分自身)を攻撃することがあります。このような免疫機能の異常により様々な疾患を引き起こす病気を総称して自己免疫疾患といいます。

自覚症状

頚椎の病変の場合は、首の後ろ、うなじや後頭部に痛みを感じます。首を動かす時にきしむような音がする場合もあります。
進行すると椎骨の変形や首が不安定な状態になり、神経が圧迫されると手足のしびれや脱力、歩行困難などの神経症状をきたします。

治療

首の不安定性が少なく症状も軽度な場合は、安静や装具などの保存療法を行います。脊髄症状や首が不安定な場合は手術の適応となり、除圧術や固定術が行われます。