脊椎インストゥルメンテーション手術とは?

脊椎インストゥルメンテーション手術という言葉は聞きなれないと思いますが、“背骨を手術して金具を入れられた”と言う話を聞いて、恐ろしいと思ったかたは結構いらっしゃるかもしれません。
この手術は1980年代後半から普及しはじめて、そろそろ20年経とうとしています。どんな手術かというと、曲がったり、ぐらついたりした背骨に添え木をあてるように金具をつかって、固定する手術です。
背骨はいくつもの骨が椎間板と関節でつながり、動く柱になっています。若い頃はつなぎがしっかりしていますが、老化によりゆるみやずれが生じます。それに対し、ふつうは生体反応で椎間板のまわりに骨ができたり、関節が大きくなったりして、安定化します。動きは減りますが、体重を支える柱の機能は保たれるわけです。
しかし、この過程がうまくいかないと、ぐらついて曲がったり、だるま落としのようにすべったりして、腰や頸の痛みの原因となったり、背中の中を通る脊髄神経を圧迫して、手足のしびれ、痛みを引き起こします。
こうした病気の手術治療には、背骨の安定化が必須です。インストゥルメンテーション手術の導入により、背骨の安定化が容易に確実になったため、治療期間が短縮し、成績も向上、今まで不可能であった手術も可能となりました。
脊椎インストゥルメンテーション手術は特発性側彎症、腰椎変性側彎症、腰椎変性後彎症、腰椎変性すべり症、腰椎分離すべり症、脊椎損傷、頸椎後縦靭帯骨化症などで用いられています。
(右上の写真は、腰椎変性後側彎症 56歳女性の術前術後のエックス線写真 クリックすると拡大します)